ネスク–イイダ 令和5年度 事業報告
令和5年度は、展示会出展や企業連携による開発、情報交流、人材育成、先進地視察など、幅広い事業を展開しました。会員企業同士が積極的に連携し、地域産業の発展に向けた活動を着実に進めた一年となりました。以下にその概要をご報告いたします。
1.共同受発注の推進
優良顧客の新規開拓と付加価値の高い受注獲得を目指し、各種展示会・商談会への出展を積極的に進めました。事務局および会員企業が協力して製品・技術を紹介し、地域企業の存在感を広く発信しました。
(1) 展示会・商談会への参加
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福島ロボット関連展示会
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関西機械要素技術展
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アイシン刈谷展示商談会
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産業振興フェア in いわた
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長野県・富山県ものづくり連携商談会 in 東京
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ロボット・航空宇宙フェスタ
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テクニカルショウヨコハマ
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テルモ甲府工場での展示会
広域の展示会へ継続的に参加することで、会員企業のPRを強化し、新たなビジネスチャンス獲得に繋げました。
2.連携製品開発の推進
地域の企業が協力し、ニーズに応じた製品開発・改良・試作など多様なテーマに取り組みました。令和5年度は15テーマ・45社が参加し、幅広い分野の技術開発が進行しました。
(1) 取り組み概要
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計測・分析技術に関する試作や評価
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環境・リサイクルに関する検討
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装置開発や自動化への提案
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医療・生活関連製品の改良
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地域課題をもとにした装置開発
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電気・自動車・精密加工関連の技術協力
(2) テーマの特徴
精密加工、環境、医療、農業など多様な分野で案件が寄せられ、
試作中・評価中・完了したテーマなど、段階的に成果を挙げました。
複数企業が連携することで、新たな技術提案や可能性が広がり、地域ものづくりの強化につながりました。
3.情報共有の充実
会員企業の課題共有や情報交換を目的に、年間を通じて様々な会議を実施しました。
(1) 主な実施内容
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幹事会:12回
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情報交換会:5回
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座談会:4回
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新年度総会・年末総会
(2) 主なテーマ
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営業活動
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世代交代
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IT化・DX
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経理・総務
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人材確保・採用
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企業事例紹介(経営・法務・DX など)
実務に直結したテーマを取り上げ、企業間の気づきや学びが広がる有意義な場となりました。
4.情報発信の強化
ガイドブックや公式ウェブサイト、ネスクツールを活用し、会員企業や地域産業の情報発信を強化しました。
(1) ホームページの更新
ガイドブックとの整合性を図り、新規会員も使いやすいように内容を大幅に見直しました。
(2) 操作説明会の開催
ネスクツールの操作説明会を2回開催し、基本操作や活用事例を紹介しました。
ウェブ参加も可能にし、多様な参加形態に対応しました。
5.人材確保・ネスクブランドの構築
2つのワーキンググループ「人材確保」「ブランドコーポレーション活用」を中心に活動を推進しました。
(1) 人材確保 ~魅力ある企業づくり~
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飯田コアカレッジと協力した企業紹介サイトの制作
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地域の専門学校・短大・高校等との情報交換
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インターンシップ受入(30社)
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お仕事見学の実施(参加企業33社)
地域の若者に地元産業を知ってもらい、企業理解と就業意識の向上につながりました。
(2) ブランド活用の取り組み
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ブランド規約・デザイン案の作成
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ロゴマークの検討
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ネスクブランドとしての統一的なイメージ構築を推進
6.先進地視察・意見交換会
令和5年11月30日〜12月1日の2日間、九州地域を訪問し、先進企業の視察と意見交換を行いました(参加 11社)。
(1) 主な内容
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九州機械要素技術展の視察
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熊本県MIKI-500との意見交換
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ニフコ熊本工場見学
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Jasm(TSMC・ソニー合弁)の建設現場を車窓見学
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東京エレクトロン九州工場の見学
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アイシン九州工場の見学
地域外の企業との交流は大変有意義で、ものづくりの最新動向や取り組みを学ぶ機会となりました。
7.産業技術大学との情報交換
ネスクツールにて講座内容や要望のアンケートを実施し、
今後の講座企画に反映させるための情報交換を行いました。
8.企業実績データ収集への協力
企業実績アンケートを実施し、次年度の施策検討に用いました。
一部に不確かな回答も見られたことから、今後も改善を図りつつ、
より正確なデータ収集に向けて引き続き協力をお願いしています。
令和5年度は、
「新規顧客開拓への挑戦」
「地域企業同士の連携強化」
「人材育成とブランド力向上」
を軸に、多くの事業を展開した一年でした。
展示会出展・開発テーマの推進・情報交換会・座談会・人材育成事業・視察研修など、
会員企業の積極的な参加により、地域産業の活性化に大きく貢献しました。
令和6年度につながる成果と学びが多く生まれた一年となりました。
