ネスク–イイダ 令和6年度 事業報告


ネスク–イイダでは、令和6年度も「地域企業の発展」と「次世代の産業育成」を目指し、数多くの事業を展開しました。展示会出展、製品開発、情報共有、人材育成など、会員企業が連携しながら活発に活動した一年となりました。以下に、その概要をご報告いたします。


1.共同受発注の推進

地域企業の販路拡大と、新規受注獲得を目的に、年間を通じて各種展示会・商談会へ積極的に参加しました。事務局と会員企業が協力し、技術や製品を効果的にアピールすることで、多くの来場者との商談機会を創出しました。

(1) 展示会・商談会への積極出展

広域にわたる展示会への参加を通して、地域企業の技術力を広く発信し、企業間の連携・マッチングが進みました。


2.連携製品開発の推進

地域企業の技術を結集し、多様な新製品や技術開発に取り組みました。大学・企業・行政機関などから寄せられる課題に複数社で協力し、試作や改良、実証などを進めています。

(1) 取り組み概要

(2) 開発テーマの特徴

今年度は、

精密加工、環境・リサイクル、医療、農業・食品、自動化

など幅広い分野の案件が寄せられ、17テーマ・51社が参加しました。

試作完了・評価中・実証段階など、テーマごとに段階的な成果を上げており、今後の事業化につながる可能性が広がっています。


3.情報共有の充実

企業間連携を強めるため、年間を通じて情報交換会・座談会・幹事会などを定期的に開催しました。会員企業が直面する経営課題や地域課題を共有し、意見交換を通じて解決策を検討しました。

(1) 主な実施内容

(2) 会議・座談会のテーマ

毎回多くの会員が参加し、実例や課題を共有することで、企業間の相互理解とネットワークの強化が進みました。


4.情報発信の強化

地域産業の魅力を広く伝えるため、情報発信にも力を入れました。

(1) ガイドブック・ウェブサイト

企業ガイドブックの発行や公式ウェブサイト、ネスクツールを活用し、会員企業の情報を積極的に発信しました。

(2) ノベルティ製作

飯田水引を使用したノベルティを展示会で配布し、地域性を感じていただけるPRを行いました。

(3) 南信州新聞 新春号での紹介

地域で活躍する会員企業を特集として掲載。

地元就職・Uターンのきっかけづくりにもつながりました。


5.人材確保・ネスクブランドの構築

地域産業の未来を担う人材確保を目的に、教育機関との連携を強化しました。

(1) 高校生・学生向けの取組

地域の学生が企業を訪問し、仕事への理解を深める機会が増え、将来的な地元就職への関心を高める成果が得られました。

(2) 教育機関との連携

(3) ブランド構築

ネスク–イイダとしての統一的なブランドづくりを検討し、

地域企業が誇りをもって参加できる仕組みづくりを進めました。


6.先進事例の研究・視察

(1) 他地域との交流

名古屋商工会若鯱会との意見交換会を実施し、互いの取り組みを共有しました。

(2) 先進企業の視察

自動化・省力化・DXなど、今後の発展につながるヒントを得る機会となりました。


7.産業技術大学との情報交換

企業が求める講座内容やテーマに関するアンケートをネスクツールで実施し、

産業技術大学と意見交換を進めました。

今後は、地域企業に役立つ講座の企画・実施につなげていきます。


8.企業実績データの収集

会員企業への実績アンケートを実施し、

翌年度の事業方針・施策の策定に活用しました。

より正確なデータ収集を目指し、今後も改善を重ねてまいります。


9.リニアNAGANOサロンへの参画

リニアNAGANOサロンにて地域産業界の立場から意見提起を行い、

県・市町村長、経済団体、企業関係者らが参加する中で、

ネスク–イイダの役割と重要性が改めて認識されました。


令和6年度は、

「地域企業の挑戦と連携」

「人材育成と未来への投資」

「情報発信と産業力の強化」

を柱として、1年間で非常に多くの活動を展開しました。

展示会、製品開発、座談会、学生支援、先進地視察など、

会員企業が主体となって取り組むことで、

南信州地域の産業発展に大きく寄与する一年となりました。

今後も、地域企業の発展と新たな価値創出に向けて、

活動をさらに進化させてまいります。